2013.09.18 Wednesday
米子建築塾・まちトークvol.3「まちのリノベーション」片岡八重子
平成24年12月1日、米子建築塾まちトークvol.3は、同時にNPO法人尾道空き家再生プロジェクトの理事も務められている、建築家片岡八重子さんをゲストに招き、「まちのリノベーション」という題目で、主に尾道の空き家再生の事例を紹介していただいた。尾道の空き家再生がスタートしたのは、山手という斜面地。狭い路地、石畳、斜面に連なる古い住宅や寺などが構成する、映画の舞台としても有名で魅力的な土地である。この坂と路地で構成される山手は、車の入れない場所が多く、崖地条例により再建築も出来ない土地が多いことにより、空洞化、高齢化が進み、廃屋となる住宅も増え続けている。尾道で行われている空き家再生プロジェクトは、主にこのような廃屋をどのように上手く活用するかという試みの積み重ねであった。後半は、片岡さん、片岡さんの事務所で空き家再生にも関わるスタッフ2名、米子建築塾3名(来間、白石、木村)が登壇、まちトークvol.1のゲスト本間氏も駆けつけてくれてトークセッションを行った。普通に考えると、地味で大変な作業の連続である、廃屋再生などの活動を如何に盛り上げ、人手を集める仕組みをつくるか。ウェブやチラシなど告知のツールも、若い人も参加しやすいようにデザインしているとのこと。米子の中心市街地活性化や、空き家調査をされている市民からも積極的な質問、意見交換もあり、尾道の活動での工夫や心配りを伺うことは、米子建築塾のメンバー、参加された米子市民の活動においても、大変参考になることが多かったと感じている。
(文・写真:木村智彦)