米子建築塾・まちトークvol.3「まちのリノベーション」片岡八重子
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    平成24121日、米子建築塾まちトークvol.3は、同時にNPO法人尾道空き家再生プロジェクトの理事も務められている、建築家片岡八重子さんをゲストに招き、「まちのリノベーション」という題目で、主に尾道の空き家再生の事例を紹介していただいた。尾道の空き家再生がスタートしたのは、山手という斜面地。狭い路地、石畳、斜面に連なる古い住宅や寺などが構成する、映画の舞台としても有名で魅力的な土地である。この坂と路地で構成される山手は、車の入れない場所が多く、崖地条例により再建築も出来ない土地が多いことにより、空洞化、高齢化が進み、廃屋となる住宅も増え続けている。尾道で行われている空き家再生プロジェクトは、主にこのような廃屋をどのように上手く活用するかという試みの積み重ねであった。後半は、片岡さん、片岡さんの事務所で空き家再生にも関わるスタッフ2名、米子建築塾3名(来間、白石、木村)が登壇、まちトークvol.1のゲスト本間氏も駆けつけてくれてトークセッションを行った。普通に考えると、地味で大変な作業の連続である、廃屋再生などの活動を如何に盛り上げ、人手を集める仕組みをつくるか。ウェブやチラシなど告知のツールも、若い人も参加しやすいようにデザインしているとのこと。米子の中心市街地活性化や、空き家調査をされている市民からも積極的な質問、意見交換もあり、尾道の活動での工夫や心配りを伺うことは、米子建築塾のメンバー、参加された米子市民の活動においても、大変参考になることが多かったと感じている。

    (文・写真:木村智彦)

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    米子建築塾・まちトークvol.2「建築から考える地方都市・米子の将来像」藤村龍至
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      平成24年9月29日18:15〜20:45 米子市文化ホール展示室 平成24年9月29日、米子建築塾まちトークvol.2は、ゲストに建築家の藤村龍至氏をお招きし、「建築から考える地方都市・米子の将来像」と題して米子市文化ホールで開催された。
      当日は山陰両県の建築関係者をはじめ行政関係者や学生、一般市民など建築に関心がある多くの方々にご参加いただいた。
      前半の第一部ゲストトークでは、藤村氏から列島改造論2.0を中心にレクチャーが行われた。これは日本の国土レベルから見たときのマクロな現状と、建築から見たときのミクロな現状について、歴史や社会、政治の視点から検証し、今後私たちが進むべき方向性を導き出すという問題提起である。福島原発、埼玉、浜松、沖縄を結ぶ南西方向45度の線を「問いの軸」として捉え、今後の日本全体の問題を考えていくという新しい視点である。
      まずミクロ編では、鶴ヶ島プロジェクトが紹介された。鶴ヶ島プロジェクトは、今年4月から7月まで、東洋大学理工学部建築学科の学部生が鶴ヶ島市、第二小学校、南公民館の協力のもと、第二小学校と公民館の統合案を作成する学生課題である。経過・結果を市民に公開、自治体や地域住民との連携等、官民連携における手法も新しい取り組みというだけでなく、財政問題の解決策として、また政治を拓き自治の変革に繋げる場として汎用性があることが示された。
      一方マクロ編では、大阪万博以降の万博パラダイム(企画で集客する時代)は終焉し、JRステーションシティのような巨大な動線施設が都市構造までも変えてしまっている現状を取り上げ、今後は新幹線技術を含めJRを主体として東南アジアの新興国との交流を進めていくべきであるいう提言である。先の福島原発から引かれた「問いの軸」の延長線上に東南アジアがあり、これが「希望の軸」として示された。
      最後に、建築家は多種多様な分野にまたがる社会の諸問題をひとつの構造にして社会に示す役割があり、例えば地方都市では財政難の背景や公共インフラの老朽化の課題があるがそれを逆手にチャンスと捉え、新しい自治の場をつくることができるのか、そのために社会全体をデザインする建築家(ソーシャルアーキテクト)の今後の役割が重要であるとご教示いただき第一部は終了した。
      第二部では、米子建築塾の活動紹介の後、地方都市で建築をどのように考えるかをテーマに藤村氏と米子建築塾3名(来間、高増、八田)によるトークセッションを行った。第一部の藤村氏のレクチャーを受けて議論をよりテーマに近づけるべきであったが、私たち進行側の準備不足が露呈し今後に課題を残す結果となってしまったが、反省し次回以降につなげていきたいと思う。
      参加いただいた市民の方からは、「建築家があのように大胆にも地図上に線を引き、歴史や社会、政治を絡めながら国土や建築を語る姿勢はダイナミックな視点で刺激的だった」という感想を複数いただいた。米子市民の方々と新しい建築家像を共有できたことは藤村氏にレクチャーいただいた最大の成果だと考え、今後の私たちの活動への励みともなった。
      意外にも、藤村氏は私たちのような地方の建築家グループにゲストとして招かれるのは初めてのことだったようだ。藤村氏には是非続編を企画し、台風の影響で見逃した山陰の名建築をご覧いただく機会を提供したい。
      最後に、藤村龍至氏と参加された皆さまにあらためて感謝申し上げます。

      (文・写真:八田雅章)
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